リノベーションするなら知っておきたい、無垢床と複合フローリングの違い | 横浜リノベーションのブログ

床材の種類は大きく分けて、『無垢』と『複合フローリング』の2種類あります。
どちらもメリットもあればデメリットもあるため、リノベーションで床材を決めるときには、自分たちの希望により近いものを選ぶことが大切です。

無垢床と複合フローリングの違い

まずは、無垢床と複合フローリングの違いを理解しておきましょう。

無垢床とは？

無垢床は丸太から切り出した木の板を床材にしたもので、『無垢フローリング』と呼ばれることもあります。樹種によって見た目や色、香りが違うのが特徴です。塗装によってツヤを出したり無くしたり、塗装で色味を少しだけ変えることもできます。

複合フローリングとは？

複合フローリングは、合板に板やシートを貼り合わせて作られた床材です。

『つき板フローリング』、『ひき板フローリング』、『シートフローリング』の3種類あり、それぞれ表面の仕上げ材が異なります。

つき板フローリング：2〜3mmほどにカットした天然木
ひき板フローリング：0.3〜1mmほどの薄さにスライスした天然木
シートフローリング：木目調や石目調の化粧シート

つき板フローリングとひき板フローリングの仕上げ材は、天然木になっているため見た目は、無垢材と同じです。しかし、無垢材のように一枚板ではないため、物を落としたときに仕上げ材を貫通してしまうと、下地の合板が見えてしまうことも。実際に床を歩いたときの足ざわりや手で触れたときの感触も、無垢材とは異なります。
また、シートフローリングは文字通り化粧シート仕上げなので、木の風合いを感じることはできません。

無垢床と複合フローリングのメリットとデメリット

続いて、無垢床と複合フローリングのメリットとデメリットを見ていきましょう。

無垢床のメリットとデメリット

メリット

デメリット

・木の温かみが感じられる

・肌ざわりが柔らかい

・調湿性に優れている

・化学物質が使われていないものもある

・経年変化を楽しめる

・シートフローリングよりも初期費用が高い

・傷やシミがつきやすい

・施工品質に差が出やすい

見てのとおり、無垢床には多くのメリットがあります。
実際に無垢床を選んだ方の感想として多いのは、「木のいい香りがする」「暖かい」などの見た目や心地よさの部分です。

一方で、初期費用の高さや傷やシミがつきやすさなど、デメリットと言える部分もあります。「手入れが大変そう」と思われるのは、この辺りが原因でしょう。

しかし無垢材が傷ついたり凹んだりしたときには、表面を軽く研磨したりアイロンのスチームを使えば自分で簡単に補修できます。メンテナンス方法さえ知っておけば、使いやすく、コストパフォーマンスのよい床材と言えるでしょう。

しかし無垢床で唯一気を付けるべきなのが、“素材特性”です。
無垢材は湿気を含んだときには膨張し、乾燥したときには縮むという性質があります。施工時に伸縮を加味しておかなければ、湿度の変化によって隙間ができすぎることや、逆に隙間がなくなり木が浮いてしまうことがあるのです。

そのため無垢床を選ぶのなら、木の性質を理解し、無垢材の扱いにも慣れたリノベーション会社への依頼が重要になります。

関連記事：マンションリノベーションで楽しむ、無垢フローリングの魅力

複合フローリングのメリットとデメリット

メリット

デメリット

・無垢床と比べて初期費用が安い

・デザインラインナップが豊富

・施工しやすい

・一定期間で張り替えが必要になる

・傷や凹みが深いと合板が見えてしまう

・化学物質が使われている

複合フローリングのメリットは、初期費用の安さやデザインラインナップの豊富さです。
前章で紹介したように『つき板フローリング』、『ひき板フローリング』、『シートフローリング』の3種類のほか、その中でもいろいろなデザインがあります。
そのため求める性能や見た目、予算などから種類を選びやすいのが、複合フローリングならではのメリットです。また温度や湿度による伸縮の心配がなく施工事例も多いため、施工品質を保ちやすいのも魅力と言えます。

しかし複数材を“貼り合わせている”がゆえに、いくつかデメリットもあります。
経年劣化によって仕上げ材が浮いてきたり、傷や凹みによって合板が見えてしまったりすると、張り替えが必要です。破損がなければ交換は10〜20年間隔にはなりますが、定期的な張り替えが必要になることは覚えておきましょう。