2022年に入ってから「設備の値上げ」「住宅価格の高騰」のように、値上げに関するワードを聞くことが増えました。設備価格の値上げは、マンションのリノベーション費用にも影響するのか、心配になりますよね。
今回は、住宅設備が値上げされた原因や値上げ率、これからの予想について説明します。
目次
設備の価格が高騰している原因とマンションリノベーションの関係性
2021年には「ウッドショック」が起こり、2022年に入ってからは「設備の値上げ」が相次いで行われています。実際に、住宅設備メーカー15社は2022年に入り、建材や設備を2〜39%の間で大きく値上げしました。
値上げの理由には、設備をつくるために必要な「資材価格の高騰」が関係しています。なぜ、資材価格は高騰したのでしょうか。
資材価格が高騰した3つの原因
資材の高騰にはさまざまな要因が関係していますが、そのなかでも大きな影響を与えたのが「新型コロナウイルス」「ロシアのウクライナ侵攻」「円安」の3つです。
2019年に突如発生した新型コロナウイルスの蔓延によって、住宅需要は増加。「お家時間」が増えたことにより、住宅購入やリフォーム、リノベーションを検討する方が一気に増えました。
それは日本だけではなく、アメリカや中国のような他国でも同じです。世界的に住宅需要が高まったことにより、木材や鉄鉱石などの住宅に必要な資材の需要が増加して、価格も上昇してしまったのです。
また、2022年2月にはロシアがウクライナへ侵攻し、さまざまな国がロシアへの制裁措置を取りました。これにより、原油大国であるロシアからの輸出禁止を恐れた各国が原油を買いに走り、原油価格まで高騰してしまったのです。
原油は住宅設備には欠かせない「樹脂」の原材料なので、原油価格の高騰も設備価格に影響を与えてしまいます。
さらに、連日ニュースで報道されているように、2022年は円安が加速。円安になると、資材を輸入するために、これまでよりもたくさんの円が必要になるため、企業の費用負担が増えてしまいます。
これにより、お菓子や調味料などの食品類も相次いで値上げされました。7月に発表されたApple製品の値上げも、円安が原因の一つだと言われています。
資材や原材料の調達、輸入費用の負担が増えたことが、設備の価格が値上げされている原因です。では、住宅設備の値上げは、リノベーション費用にどのくらい影響するのでしょうか?
設備価格の高騰でマンションのリノベーション費用はどのくらい上昇する?
結論から言うと、設備の高騰がどのくらいリノベーション費用に影響するのかは、業者によってバラつきがあります。ただ、どの業者に依頼したとしても、値上げ率分の影響は受ける可能性が高いです。
そこで、住宅設備の値上げ率を一覧にしてみました。
(2022年8月時点)
- キッチン:2~11%
- 浴室:4~39%
- 洗面:2~10%
- トイレ:2~33%
- 壁紙・床材などの内装材:18~25%
表を見てわかるように、値上げ率には大きな差があるので「どのメーカーの」、「何の商品を選ぶか」によって、リノベーション費用への影響も変わってくるでしょう。
「数%程度ならあまり影響しなさそう」と思うかもしれませんが、住宅設備はもともとの金額が大きいので、たった数%の値上げでも費用が一気に跳ね上がります。
仮に、浴室が39%値上げされたとすると、これまでは100万円でできていた工事が、これからは139万円になるということです。値上げ率10%だとしても110万円になるので、10万円は値上げ。影響は意外と大きいです。
パーセンテージだとなかなかイメージができなくても、実際に金額を当てはめてみると、値上げ率がいかに費用に影響するかわかりますよね。
ここまで大きな値上げが行われているので、リノベーション会社も工事価格の値上げをせざるを得ない状況なのです。
マンションのリノベーション費用はこれからも値上がりする?
2022年にリノベーションを検討している方が一番気になるのは「これからも値上がりする?」ということではないでしょうか。
少し時期をずらして値上げが落ち着くのなら、待ちたいと思いますよね。しかし残念ながら、しばらくの間は値上げが続くと予想されます。
初めに紹介したように、値上げの原因は「新型コロナウイルス」「ロシアのウクライナ侵攻」「円安」にあるので、これらが解決しない限りは、資材価格の高騰も落ち着かないからです。
そのため、リノベーション時期を少し遅らせたからといって、費用を抑えられる可能性は低く、今よりもさらに値上がりする可能性もあります。
もし、現時点でリノベーションを検討しているのであれば、これ以上値上がりする前に、早めの決断をしたほうが良いでしょう。とくにリノベーションの費用は大きな金額になることが多いので、少しの値上がりでも費用に大きく影響します。
また、値上げ前の駆け込み需要によって納期が遅れる可能性もあるので、希望の完成時期がある方は、リノベーション会社と相談しながらプランを進めていくことをお勧めします。
まとめ
2022年からは「悪いインフレ」「値上がりの年」など、ネガティブなワードばかりが飛び交っているので、リノベーションに対しても不安を抱いてしまいますよね。
けれど、資金計画さえしっかり考えておけば、リノベーションを諦めたり、見送ったりする必要はありません。
横浜リノベーションは、ローコストリノベーションにも力を入れております。リノベーションの費用に関してお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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